2010年7月1日木曜日

篠竹の椀籠(岩手県)


椀籠はその名の通り、本来はお椀を洗って伏せておくためのかごで、水切りがいいように足が付いています。昔は地面に置いて使うことも多かったでしょうから、食器が床に直接つかないようにとの配慮もあったのではと想像されます。

我が家では、脱衣籠にと最初は関西の銭湯風の四角い行李のようなものを探していました。しかし行李だと大きすぎ、文庫だと小さすぎ、なかなかちょうどいいのがみつかりません。空間が狭いのであまりごついのも圧迫感があるし、いっそのこと丸いのに…と眺めていたら、これが眼に留まりました。
編んである篠竹の一本一本も少し華奢な印象で、ほどよい弾力があり、軽い。脱衣籠だけにしておくのはもったいないと、最近は洗ったものを干すまでの洗濯籠としても愛用中。二人分の洗濯物は問題なく入り、狭い階段の上り下りにも支障のない大きさ。足があるので濡れた洗濯物が入ったまま床に置いても大丈夫。足がある籠と云うのはいろいろな種類のものを割によく見かけますが、なかなかに使いでのあるものだと、昔の人の知恵に感服する今日この頃であります。